ファンタジー世界の転生ものではありますが、全体を支配する雰囲気が独特な作品です。
タイトルの印象もあると思いますが、全体的に落ち着いていて「黄昏の時代」のようなことが浮かぶほどです。
登場人物は絞られていますが、読者にも明かされない背景をもったままのため具体的な掘り下げがスロ―ペースです。
しかしながらその状態で展開される日常の場面が静かに積み重なっていて、後にくるであろうカタルシスのための準備に思えてきます。
それを感じてしまうと、日常の場面の一つ一つが大切な思い出の一場面にも感じられ、結果として独特の世界観を作っているのでしょう。
派手さはそれほどないですが(派手な演出もありますがそれすら全体の雰囲気にのまれている印象です)、作品の全体像自体が持つ影響力が強い珍しい作品です。
異世界転生ものでハーレムやら無双やらに飽食気味の方には特におすすめできそうです。
『最果てのパラディン』の特徴
- 少ない登場人物
- 静かな日常と思い出
- 当初は明かされない背景
『最果てのパラディン』の絵柄
デッサンが狂うこともなく安定してこうレベルの絵です。
表紙自体がイラストとして完成されていますが、中身も相応の絵だと思って間違いありません。
アクションがだめということではないのですが、作品の影響か静かな場面の絵が特に良く雰囲気を十分に味わえるでしょう。
『最果てのパラディン』の見所
見所はやはり「世界」でしょう。
彼らがどこで、どういう背景を持ち、何を考え、どのように行動しているのか?ということが作品世界をしっかりと形作っています。
それらが絵やセリフから存分に感じられ、作品に引き込まれるほどに読者側がいろいろと想像してしまうことになります。
結果として描かれている以上の物語を読むことができるため、どれか1つの要素いうよりは、作品世界そのものが見所と言えます。
『最果てのパラディン』のKindle予約情報
2巻が2018/10/25に発売されました。
『最果てのパラディン』のKindle新刊既刊情報
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