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科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌

異世界転移ものですが、アラクネやハーピーなどの空想の生物に対して科学的な考証をしている点が他とは違う作品です。魔法はないようです。

クリエイターの中にはモンスターやアニメのキャラクターの骨格を作る人もいますが、この作品では骨格ではなく生物学的な面で習性なども含めた検討が行われています(筆者は生物学にくわしくないので内容の正確性はわかりかねますが)。

ただもう1つ大きな特徴がありまして、主人公が「クリーチャー娘のハーレムを作る!」と公言しており、実際に毎回セックスシーンが描かれる点です。

相手は空想上の女性というか雌というかそういうものなので、容姿や年齢などに制限がないも同然で結構危ないラインのキャラクターのシーンもあります。

一応行為の度にそれっぽい考察は入りますが、ストレート過ぎるぐらいにストレートで、この部分が好きか嫌いかが全てでしょう。

なお、現代の技術を伝えるという側面もありますがファンタジー世界の技術自体も踏まえられているため、知識や技術があれば何でもできるという展開ではありません。

そういった点では異世界という世界そのものをテーマにしたスケールが大きめの話ではあります。

『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌』の特徴

  • モンスターとのセックス
  • 空想上の生物の生物学や民族額的な考察
  • 現代の技術を異世界で適用
  • ハーレム

『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌』の絵柄

既にいくつかシリーズを刊行している方なので全体的に安定しています。

背景が重いというか硬質で、植物や地面等の自然な柔らかさは苦手なのかもしれません。

キャラクターは独特で、絵柄的にはロリ系ですが目が小さめなのが特徴です。

この作品のテーマ的に動物や昆虫など人間外の部位が多く出て来ますが、そちらの描写は一貫性が強くブレがなく知識による裏付けを感じます。

昆虫やは虫類などが苦手な方にはあまりお勧めできません。結構生々しいので。

『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌』の見所

「クリーチャー娘」が見所です。

娘といっても種族全体ということではありますが。

良くも悪くもクリーチャー娘を描くことに注力していて、そこが気に入るかどうかは大きな分かれ目です。

『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌』のKindle予約情報

3巻が2018/11/20に発売されました。

『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌』のKindle新刊既刊情報

最新巻3巻
発売日2018/11/20
次巻4巻
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蛍火の灯る頃に

竜騎士07さんが原作で「頃に」のシリーズです。

日本にある山間部の寒村が舞台で、祖母の葬式のために3組の親子と親類が集まるところからはじまります。

異界が現世を浸食するタイプの怪異におそわれ、その状況下でのサバイバルが主軸であり、食料や水などのライフラインの心配も描かれています。

親が先に全滅して子供が残るというのはよくある展開ですが、親としてある程度適切な判断と行動を行う点は親の人格を表現できているといえるので良い点かと思います。

生き残りの子供はニートだったり血のつながりが怪しい人物がいたりと、この辺りもお約束的な部分が多く、めたらしさはなくともキャラクターの把握が容易で話に集中しやすい作りです。

主人公達に特殊な能力はなく知識やカンで生き延びますが、過去の祖母との会話や風習などにヒントが隠されており、日本のオカルト伝記ものの良さが入っています。

なお、鷹野などクロスオーバー的な人物もキーパーソンとしてでてきます。

『蛍火の灯る頃に』の特徴

  • 竜騎士07さんの作品で「頃に」シリーズ
  • 日本の寒村を舞台にしたオカルト伝奇もの
  • 生き残りをかけたサバイバル
  • 過去の風習や逸話に隠されたヒントや真実
  • グロや異形
  • 地獄の世界と住人

『蛍火の灯る頃に』の絵柄

頭部と手足の先がやや大きめで、目や鼻などの顔のパーツが印象的な絵柄です。

顔や手足の先は人間の神経があつまっていて、知覚という意味でも感情の表現という意味でも重要な部分であり、そこが強調されたキャラクターデザインとホラーの相性は良いと思います。

異界、それも日本独特というのという表現は難しいですが、作画担当の小池ノクトさんは非常に雰囲気良く描いています。

『蛍火の灯る頃に』の見所

「日本らしい異界」が見所です。

異界というと西洋的といいますかヨーロッパのファンタジーな印象が強いですが、この作品では日本の異界にこだわっており、どのようにそれを表現しているかが見所です。

山間部の村という設定のため、日本を舞台にした日本のホラーの中でも昭和の古めのホラー映画のような「日常の面影が明確に残る異界」を楽しむ事ができるでしょう。

『蛍火の灯る頃に』のKindle予約情報

完結のためなし。

『蛍火の灯る頃に』のKindle新刊既刊情報

最新巻4巻
発売日2018/4/12
次巻完結
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双亡亭壊すべし

奇怪な館で起こる伝奇ものです。

「うしおととら」や「からくりサーカス」などの妖怪や化け物や人外のものと人間との物語を描かれる藤田和日郎さんの作品で、この作品も基本的には同じテーマだと思います。

1つの化け物屋敷が舞台としてはじまりますが、この化け物屋敷から宇宙の他の惑星や世界などの広がりつつ、さらにまた化け物屋敷内に物語が収まっていくなど、非常にダイナミックな構成です。

ごく少数の裏家業的なものとして霊能力や超能力が存在しており異能力戦闘のシーンもありますし、機械対化け物(超常の出来事や生物)という構図もあります。

独特のタッチなためグロを意識することはないですが、相変わらず手足が飛び散るモブが多いためグロが苦手な方は注意してください。

濃く魅力的なキャラクターを数多く揃えており、主役はいますが何人かのそれぞれの物語を総体的に見ることで1つの物語にするタイプのため、群像劇的な一面もあります。

今回は総理大臣も密接にかかわっているため現代的な政治や権力に触れる部分もありますが、ちょっとした要素という感じが否めず、「超常の出来事に政治力を使って対抗する」というようなものはありません。

もちろん政治力を使って根回しや自衛隊の動因、ミサイル攻撃などの実行を行っているのでその点では影響しているのですが、結果がでてくるだけで過程の政治闘争はほぼありません。

オカルト伝奇ホラーと人間讃歌と悲しくも熱い展開がお好きな方にはおすすめです。

『双亡亭壊すべし』の特徴

  • オカルト伝奇
  • 古い館もののホラー
  • 超能力・霊力・験力(修験者の法力)による異能力バトル
  • 人間の心の弱さや過去をえぐる話
  • キーを握るのは正気を保った平凡な人間
  • 小さな場面から大きな場面へ飛躍する展開
  • 銃火機や現代科学VS超常の生物や出来事

『双亡亭壊すべし』の絵柄

非常に力強く雰囲気のある絵柄です。

時には指や修正液をかけて削って描くなど、絵に勢いや感情を求め表現するタイプのため見せ場には異様な迫力があります。

単に激しい絵ということではなく、非常に柔らかい笑顔などもあり伝えたい感情によって最適な表現が用いられています。

そのため緩急が強く読後にはそれ相応の疲れを感じる程です。

デッサンの狂いということは基本的には感じないのですが、それは画面構成やそのシーンの描き方なので自由に変形させても違和感が出ないためで、画力よりももっと根幹的な構成力が優れているためでしょう。

『双亡亭壊すべし』の見所

「人間讃歌」が見所です。

いろいろな要素はありますが、結局の所は人間がそれぞれにどう対応して、何を感じ、どうなったのか、という点に焦点をあてているように感じられます。

全ては「人間」を描くためであると考えると、悲しい経緯や結末をも含めた人間讃歌がみどころだといえます。

『双亡亭壊すべし』のKindle予約情報

10巻が2018/9/28に発売されました。

『双亡亭壊すべし』のKindle新刊既刊情報

最新巻10巻
発売日2018/9/28
次巻11巻
発売日情報なし
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シロクマ転生 森の守護神になったぞ伝説

異世界転生ものもいろいろ出ていますが、この作品はシロクマに転生です。

シロクマといえば寒冷地なのですが、単に「白い毛皮のクマ」という感じで舞台は温暖な森の中の模様です。

人語を話す2m以上のクマが主役(享年28才)のため、チート的な能力はありそうですがなによりもまず体格と筋力的に人間以上であり、物理的に敵なしという感じです。

獣人(ウェアウルフ)の姉妹を助けたことで共に暮らすようになるため、獣人の女の子を愛でる物語でもあります。

お決まりの獣人差別や奴隷的なものあるので、そういった基本は抑えつつ主役が少し変わったものをという方向けの作品です。

『シロクマ転生 森の守護神になったぞ伝説』の特徴

  • 動物に転生
  • 獣人の少女
  • 虐げられた獣人
  • 森での生活

『シロクマ転生 森の守護神になったぞ伝説』の絵柄

シンプルな線で分かりやすい絵といえます。

主役が人間ではなくクマなので骨格などが気になる部分はありますが、デッサン崩れと呼ぶ程のおかしさはありません。

動物自体の描写は上手く、しっかりとした技術を感じます。

同様に森ということで背景には気やら草やらが多く出て来ますが、疎密をうまくつかっている印象で問題は感じませんでした。

獣人の少女など女性は可愛らしく描けていますが、モブの男性(ヤラレ役のひげ面中年男性等)の描写が案外良く、キャラクターは全体的に良い感じに見えます。

特筆すべき絵柄ではありませんが、安心して見られる絵だと思います。

『シロクマ転生 森の守護神になったぞ伝説』の見所

「主役がシロクマ」が見所です。

他の転生ものの差別化としてストレートに「主役を人でもモンスターでもなくクマにする(ただのクマということではありませんが)」という方法で解決を図っており、逆に言えばそこが全てです。

人間でない故のメリットデメリットを活かすか殺すかで評価は変わるでしょう。

『シロクマ転生 森の守護神になったぞ伝説』のKindle予約情報

2巻が2018/7/23に発売されました。

『シロクマ転生 森の守護神になったぞ伝説』のKindle新刊既刊情報

最新巻2巻
発売日2018/7/23
次巻3巻
発売日情報なし
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人形の国

ほぼ機械的な遺跡で覆われた人工天体を舞台に、人間から「正規人形」と呼ばれる機械人間のようなものに変異した主人公が旅をする物語です。

『BLAME!』『シドニアの騎士』の弐瓶勉さんの作品のため、ある意味ではいつもの世界観であり、ファンの人には安心の内容だと思います。

この世界では人間が人形のようになる「人形病」が蔓延しているのですが、それだけでない理由で荒廃している印象です。

また、人工天体の内部と外部が切り離されており、この関係が物語の背景として重要になっているようで、主人公の旅の目的もそこに絡んできますが、旅の動機や発端は少女型になれる自動機械「タイターニア」が全てかもしれません。

このタイターニアはゴスロリに近い服装でヒロインぽさがしっかりあrますから、タイターニア目当てで読むのよいかと思います。

『人形の国』の特徴

  • 弐瓶勉の世界観
  • 人工天体の構造物や風景
  • 戦闘によるグロ表現
  • ヒロインの魅力
  • 『BLAME!』『シドニアの騎士』と似た部分(ヘイグス粒子や構造体など)

『人形の国』の絵柄

「弐瓶勉」以上でも以下でもないといいますか、見慣れた人には見慣れた絵なのであまり書くことがありません。

ただ、主役はいつも通り似たり寄ったりですが、女性キャラクターはシドニアよりも可愛くなっていると思います。

初めて弐瓶勉さんの作品を読む方には、絵柄が白過ぎて何が書かれているかよく分からないという印象を抱くかもしれません。

絵柄自体もですが、キャラクターの衣服や外見が背景にとけ込みやすいせいだと思います。

慣れれば問題はないのですが、1コマの描写密度を求める方には向かない漫画です。

『人形の国』の見所

「弐瓶勉の世界観」が見所です。

BLAME!やシドニアの設定などが形を少し変えて流用されているため、極端にいえばどの作品もあまり違いがなく、それ故に個別の作品というよりは作者自身の世界観が魅力といえます。

また、世界観からしっかりと構築されているSFの漫画は多くはないので、SFとしての部分も見所ではあります(ほとんどファンタジーですが)。

『人形の国』のKindle予約情報

3巻が2018/9/7に発売されました。

『人形の国』のKindle新刊既刊情報

最新巻23巻
発売日2018/9/7
次巻4巻
発売日情報なし
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あせびと空世界の冒険者

SF要素を持った中世風の世界での過去の文明の遺産や移籍を巡る冒険物語ですが、舞台は地上ではなく空に浮かぶ大陸や島と空そのものです。

主人公は鍛錬によって身体能力や技術を磨いていた男の子ですが、青年に近い印象です。
ヒロインは外見こそ人間ですすが中身は機械(人型モジュール)の少女で、こちらも女性といってよいかもしれません。

アクションありで、空を飛ぶ船での冒険とボーイミーツがールものが好きならお勧めできます。

『あせびと空世界の冒険者』の特徴

  • 外見も心もほぼ人間の機械の少女と人間との恋
  • 空飛ぶ船での冒険
  • 過去文明の首都を目指す旅
  • 現代から見れば過去の文明はオーバーテクノロジー
  • 空を回遊する巨大な怪物「竜魚」
  • 過去文明の生き残り
  • 対竜魚の武器は長大な銃

『あせびと空世界の冒険者』の絵柄

輪郭に特徴があり、やや楕円気味です。

表情はあっさりめの描き方ですが、感情表現はしっかりしています。

ギャグパートや話の終わりの空きスペースに描かれた頭身低めのキャラクターが可愛らしく、魅力的です。

『あせびと空世界の冒険者』の見所

機械と人の恋というのはありふれたテーマかもしれませんが、ヒロインが魅力的なので充分に読み応えがあります。

そのため、やはり「機械と人の恋」が見所でしょう。

『あせびと空世界の冒険者』のKindle予約情報

なし。9巻が2018/9/13に発売されました。

『あせびと空世界の冒険者』のKindle新刊既刊情報

最新巻9巻
発売日2018/9/13
次巻10巻
発売日情報なし
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野生のラスボスが現れた!-黒翼の覇王-

異世界もので、ゲームの世界が舞台で時間経過がありの設定です。

基本的にはよくあるパターンですが、一点違うのは主人公の性別が変わる点。

ゲームのアバターは女性で、プレイヤーは男性という状況での転移のためです。年齢や種族が変わる作品は多いですが、性別が変わるタイプはあまりないように思います(物などの無機物に転生するのはありますが)。

筆者はこの点が合いませんでした…。

話の内容としては、あるゲーム内で有名なキャラクタクーを操るプレイヤーが転移という感じで特に目新しいものは感じません。

転移後は元のキャラクター自体が成長しきっていたので、強いといってもチートとはすこし違うかもしれません。

異世界ものでTSものという珍しいジャンともいえるので、そういった方向に興味がある方にお勧めできます。

なお、設定以外も異世界ものの中では充分なレベルではあるので、TSの好みは無視して読むこともおすすめです。

絵柄

少し古い感じはしますが、レベルは高いと思います。

特に女性キャラクターはポーズなどを含めて可愛らしさや美しさなどを表現しようとしているように見えます。

アクションはやや動いてみる感じですが、止め絵としては迫力があってよいと思います。

少し気になるのはモブを含めた男性の顔で、バランスが悪いというかちょっと違和感が付き纏います。

全体的には良い絵だと思います。

性転換もの(TS)

性転換(TS=transsexual)というジャンルの基礎は、マイナーながらも古くからあります。

「男女の心が入れ替わる」と書くと思い当たる作品は多いのではないでしょうか?

TSは「心はそのままで体が男女入れ替わる」形なので実際には少し違うのですが、筆者はどちらもあまり好きではないのでダメでした。

PBM

この作品の冒頭、実はPBM(Pal By Mail)という形式のゲームと同様のシステムの紹介があります。

PBMは郵便を使って行うTRPGで、マスターに参加者が行動指針を送り、マスターが様々な判定やシナリオとの絡みを考えていくつかの短編小説に仕げて返送するというものです。

一時期PBEM(Play By E-MAIL)というEMailを使った形式に移行しましたが、すぐに廃れてしまいました。

PBMを知っている方は、一巻冒頭で懐かしい気持ちになると思います。

『野生のラスボスが現れた!-黒翼の覇王- 』のKindle予約情報

3巻が2018/9/12に発売されました。

『野生のラスボスが現れた!-黒翼の覇王- 』のKindle新刊既刊情報

最新巻3巻
発売日2018/9/12
次巻4巻
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とつくにの少女

童話の世界観と絵が特徴の作品です。

個人的に非常に好きな作品で、一言でいえば「絵本のようなコミック」。

通常のコミックと大きな違いは質感の表現で、この作品では現実の質感ではなく作品内の質感が独特のタッチで表現されています。

特に主役の「せんせい」の体には基本的に輪郭線が存在せず、筆のタッチをもった塗りで表現されていて、非常に絵本的な雰囲気の強い存在です。

もう1人の主役「シーヴァ」は幼く無垢で優しい少女のため、この作品は「人外と少女」という括りで語られることもあり、この無垢さがより童話感を強くしています。

物語は世界設定から謎に満ちていますが、物語が進むにつれ徐々に背景が明かされていきます。

反対に、最初から登場している「せんせい」や「シーヴァ」に関する謎は増えつづけ、物語は晴れない霧の中を彷徨うように進みます。

人物の心境も語られますがそれ以上にその行動と背景描写が心情をより強く表現していて、一コマの絵自体が非常に魅力的です。

「暗く謎や苦痛が見え隠れする世界を巡る童話の物語」という言葉に興味を惹かれた方には強くおすすめできます。

絵柄

非常に素晴らしい絵です。

作品のテーマに合わせた童話的表現に満ちており、子供の頃に感じた夜の怖さや日差しの暖かさなどを思い出すような情感ある絵は必見です。

人物の描写は作品の合わせて独特のため、アニメ的な人物表現が好みの方には合わないかもしれません。

「動きを感じる絵」ではなく、「動いている場面を静止させた絵」です。

ただ、ざわめきのような小さな動きをそこかしこに感じる絵でもあり、人物の動きというよりも世界自体が動いているという希有な絵といえます。

こう書くと語弊があるのですが、酒井駒子さんの絵が好き方であれば一目で気にいるはずです。

静かな作品

この作品は、非常に静かな作品です。

止っているのではなく繊細なざわめきや密めきに溢れていて、耳を澄ますように読まないと見逃してしまう儚さがあります。

そのため、分かりやすい表現だけを見たい方には内容が薄く感じて満足を得られないかもしれません。

そんな時は、落ち着いて読み返してみてください。

「最後まで読んだから気付く」ということではなくて、そっと読み進めれば先ほどは感じなかった何かが感じられるかもしれません。

感じられたのなら、作品の評価は大きく変わるはずです。

『とつくにの少女』のKindle予約情報

6巻が2018/10/10に発売されました。

『とつくにの少女』のKindle新刊既刊情報

最新巻6巻
発売日2018/10/10
次巻7巻
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