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蛍火の灯る頃に

竜騎士07さんが原作で「頃に」のシリーズです。

日本にある山間部の寒村が舞台で、祖母の葬式のために3組の親子と親類が集まるところからはじまります。

異界が現世を浸食するタイプの怪異におそわれ、その状況下でのサバイバルが主軸であり、食料や水などのライフラインの心配も描かれています。

親が先に全滅して子供が残るというのはよくある展開ですが、親としてある程度適切な判断と行動を行う点は親の人格を表現できているといえるので良い点かと思います。

生き残りの子供はニートだったり血のつながりが怪しい人物がいたりと、この辺りもお約束的な部分が多く、めたらしさはなくともキャラクターの把握が容易で話に集中しやすい作りです。

主人公達に特殊な能力はなく知識やカンで生き延びますが、過去の祖母との会話や風習などにヒントが隠されており、日本のオカルト伝記ものの良さが入っています。

なお、鷹野などクロスオーバー的な人物もキーパーソンとしてでてきます。

『蛍火の灯る頃に』の特徴

  • 竜騎士07さんの作品で「頃に」シリーズ
  • 日本の寒村を舞台にしたオカルト伝奇もの
  • 生き残りをかけたサバイバル
  • 過去の風習や逸話に隠されたヒントや真実
  • グロや異形
  • 地獄の世界と住人

『蛍火の灯る頃に』の絵柄

頭部と手足の先がやや大きめで、目や鼻などの顔のパーツが印象的な絵柄です。

顔や手足の先は人間の神経があつまっていて、知覚という意味でも感情の表現という意味でも重要な部分であり、そこが強調されたキャラクターデザインとホラーの相性は良いと思います。

異界、それも日本独特というのという表現は難しいですが、作画担当の小池ノクトさんは非常に雰囲気良く描いています。

『蛍火の灯る頃に』の見所

「日本らしい異界」が見所です。

異界というと西洋的といいますかヨーロッパのファンタジーな印象が強いですが、この作品では日本の異界にこだわっており、どのようにそれを表現しているかが見所です。

山間部の村という設定のため、日本を舞台にした日本のホラーの中でも昭和の古めのホラー映画のような「日常の面影が明確に残る異界」を楽しむ事ができるでしょう。

『蛍火の灯る頃に』のKindle予約情報

完結のためなし。

『蛍火の灯る頃に』のKindle新刊既刊情報

最新巻4巻
発売日2018/4/12
次巻完結
発売日-
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双亡亭壊すべし

奇怪な館で起こる伝奇ものです。

「うしおととら」や「からくりサーカス」などの妖怪や化け物や人外のものと人間との物語を描かれる藤田和日郎さんの作品で、この作品も基本的には同じテーマだと思います。

1つの化け物屋敷が舞台としてはじまりますが、この化け物屋敷から宇宙の他の惑星や世界などの広がりつつ、さらにまた化け物屋敷内に物語が収まっていくなど、非常にダイナミックな構成です。

ごく少数の裏家業的なものとして霊能力や超能力が存在しており異能力戦闘のシーンもありますし、機械対化け物(超常の出来事や生物)という構図もあります。

独特のタッチなためグロを意識することはないですが、相変わらず手足が飛び散るモブが多いためグロが苦手な方は注意してください。

濃く魅力的なキャラクターを数多く揃えており、主役はいますが何人かのそれぞれの物語を総体的に見ることで1つの物語にするタイプのため、群像劇的な一面もあります。

今回は総理大臣も密接にかかわっているため現代的な政治や権力に触れる部分もありますが、ちょっとした要素という感じが否めず、「超常の出来事に政治力を使って対抗する」というようなものはありません。

もちろん政治力を使って根回しや自衛隊の動因、ミサイル攻撃などの実行を行っているのでその点では影響しているのですが、結果がでてくるだけで過程の政治闘争はほぼありません。

オカルト伝奇ホラーと人間讃歌と悲しくも熱い展開がお好きな方にはおすすめです。

『双亡亭壊すべし』の特徴

  • オカルト伝奇
  • 古い館もののホラー
  • 超能力・霊力・験力(修験者の法力)による異能力バトル
  • 人間の心の弱さや過去をえぐる話
  • キーを握るのは正気を保った平凡な人間
  • 小さな場面から大きな場面へ飛躍する展開
  • 銃火機や現代科学VS超常の生物や出来事

『双亡亭壊すべし』の絵柄

非常に力強く雰囲気のある絵柄です。

時には指や修正液をかけて削って描くなど、絵に勢いや感情を求め表現するタイプのため見せ場には異様な迫力があります。

単に激しい絵ということではなく、非常に柔らかい笑顔などもあり伝えたい感情によって最適な表現が用いられています。

そのため緩急が強く読後にはそれ相応の疲れを感じる程です。

デッサンの狂いということは基本的には感じないのですが、それは画面構成やそのシーンの描き方なので自由に変形させても違和感が出ないためで、画力よりももっと根幹的な構成力が優れているためでしょう。

『双亡亭壊すべし』の見所

「人間讃歌」が見所です。

いろいろな要素はありますが、結局の所は人間がそれぞれにどう対応して、何を感じ、どうなったのか、という点に焦点をあてているように感じられます。

全ては「人間」を描くためであると考えると、悲しい経緯や結末をも含めた人間讃歌がみどころだといえます。

『双亡亭壊すべし』のKindle予約情報

10巻が2018/9/28に発売されました。

『双亡亭壊すべし』のKindle新刊既刊情報

最新巻10巻
発売日2018/9/28
次巻11巻
発売日情報なし
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骸積みのボルテ

ダークファンタジーに分類される少女の復讐物語で、タイトルの「骸積み(むくろつみ)」はそれだけ多くの相手を殺していることを指しています。

敵役側の人物や国は獣人のようで、ボルテの一族などは人間であり、国や勢力図の関係はあれど人と獣人が暮らす世界が舞台です。

戦争に利用され家族や一族の多くを殺されたうえ自らも瀕死の重症で死に行く中で、謎の人物によって死なない化け物とされ、出来事の発端となった人物を殺すために動き出します。

不死といっても絶対に死なない訳ではないようで、栄養が補給できなければ身動きが取れなくなるという不便さもあるようす。

また、同じように不死の化け物がとある国の呪いによって生み出された世界であり、戦争の他に対化け物の戦いも含んで物語が進みます。

『骸積みのボルテ』の特徴

  • 家族と一族のための復讐劇
  • 不死の少女
  • 不死の怪物
  • 体がちぎれ飛んだり潰されたりなどのグロ表現あり
  • 獣人の軍事国家

『骸積みのボルテ』の絵柄

独特ですが、どちらかと言えば柔らかい人物表現が得意な印象です。

が、この作品は復讐劇であり結構ハードでグロありの内容なので、ギャップが楽しめるかと思います。
特に1巻冒頭では主人公ボルテのちぎれかけた片足の描写がしっかりあり、キャラクターの顔の可愛らしさとグロさの対比はかなりのものです。

動物や怪物の表現はやや堅いといいますか、デザインや描写が少し微妙です。

全体的には充分商業レベルの絵なので、絵のレベルは高いと思います。

『骸積みのボルテ』の見所

絵柄に特徴があるため「可愛らしい絵柄でのグロ表現」が見所です。

「可愛らしい絵柄でのグロ表現」といのは他の作品でもありますが、作者ぞれぞれの「可愛らしさ」と「グロさ」は別物なので、この作品独自のギャップをぜひ見て欲しいです。

なお、血と臓物もそれなりに描かれているので、そういったストレートなグロ表現が苦手な方にはお勧めできません。

『骸積みのボルテ』のKindle予約情報

なし。2巻が2018/9/21に発売されました。

『骸積みのボルテ』のKindle新刊既刊情報

最新巻2巻
発売日2018/9/21
次巻3巻
発売日情報なし
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邪神ちゃんドロップキック

メインキャラクターが女性のみのギャク漫画ですが、1人を除いて全員が人間ではなく悪魔という設定です。

人間の「ゆりね」と悪魔の「邪神ちゃん」を中心に、他の悪魔や人間がからんでくる形です。

タイトルからなんとなく感じ取れるかもしれませんが、キャラクターの造形が可愛いのに反してネタ自体やオチをバイオレンス系に持っていくことが多く、ダメな人はダメかもしれません。

しかしそこが魅力でもあるので、大丈夫な方はハマると思います。

邪神ちゃんの目的が「自分を召喚したゆりねを殺して魔界にかえりたい」なため常日頃から色々や手段を講じており、結果として返り討ちに合って毎回バイオレンスな目に合わされます。

この作品のルールとして人間のゆりねは悪魔に対して異様に強く、精神的どころか肉体的に悪魔の邪神ちゃんを刻んだりします。

比喩ではなく、主に尻尾(邪神ちゃんは下半身が蛇なのでその部分)を輪切りにされます。

そのため楽しみ方としては、「今回は邪神ちゃんがどう料理されるのか?」というのが基本になります。

もちろんそれだけではなく、邪神ちゃんの真っ当な面にスポットライトが当たったり、サブキャラクターがメインの話でしんみり来るものがあったり、悪びれもなく幼女(悪魔の女の子ですが)誘拐をしながらも最終的にうやむやにする女性警官の話もあったりとバラエティに富んでいて、マンネリ感はあまり感じないはずです。

なお、キャラクターや描写や展開されるネタがかなりギリギリ(グロとか倫理的な意味で)なのですが、ちゃんと日常系ですし日常系に見えます。

不思議ですが日常系としか言い様ありません…。

絵柄

線が独特ですが、基本的に独自の絵柄で一貫していて安定しています。

顔の輪郭や目などがある種の記号的なステレオタイプで作られていて、そこだけみると古めの絵柄に見えるかもしれません。

実際にはそれも味として楽しめるレベルに絵が上手いためマイナスにはならないでしょう。

ギャク漫画なのでツッコミ時にはかなり激しい表現もあり、絵の緩急も大きく刺激の多い作品です。

『邪神ちゃんドロップキック』のKindle予約情報

11巻が2018/8/7に発売されました。

『邪神ちゃんドロップキック』のKindle新刊既刊情報

最新巻11巻
発売日2018/8/7
次巻12巻
発売日情報なし
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ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン

ゴブリンスレイヤー本編の前日譚がテーマの作品です。

原作は蝸牛くもさんのままですが、絵は本編とは別の栄田健人さんが担当しています。

ゴブリンスレイヤー本編では行きなり銀等級(在野では一番上の位)なので強い状態ではじまっていましたが、外伝では冒険者になる前からはじまります。

構成上、少年期から行きなり冒険者登録まで飛んでいますが、回想で師匠の存在に触れており、今後は間を埋めるように詳細が語られるのでしょう。

どのようにしてゴブリンを狩ることに特化していったのかがつぶさに表現されているので、「外伝だから同じだろう」と敬遠するのはもったいない内容です。

サブキャラクターである幼なじみの女性(牧場に居候している女性)も同様にゴブリンの襲撃で心に傷を追っており、その様子も外伝ではしっかりと描かれていますし、牧場の主の心境も垣間見えるので、世界観の補強という点でも魅力的です。

絵柄

正直、ゴブリンの描写は本編の黒瀬浩介さんとほとんど同じレベルで、見分けが付きませんでした。非常にハイレベルな絵です。

鎧や背景などの人物以外の描写も素晴らしく、手抜きはありません。

対してキャラクターの顔はややクセがぬけていてマイルドになった気はしますので、その点で違いは感じます。

今後は他のキャラクターも出てくるでしょうから絵柄の違いは広がるとは思いますが、それでも質の点で本編に劣ることはまずないでしょう。

『ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン』のKindle予約情報

2巻が2018/12/13に発売されました。

『ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン』のKindle新刊既刊情報

最新巻3巻
発売日2018/12/13
次巻4巻
発売日情報なし
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ゴブリンスレイヤー

ファンタジーの中ではかなりの良作です。

ゴブリンをメインで扱う作品は増えていますが、敵方としてここまでこだわっているのはゴブリンスレイヤーぐらいでしょう。

ゴブリンを単なる雑魚ではなはなく生き物として捉えていて、その行動や思考までしっかりと考えられています。

それだけに、ゴブリンならやるであろう様々なことが描かれています。

例えば、女性を捕まえてレイプし続け子を生ませようとする場面が何度もでてきます。

作中では女性の小便の臭いを好むという説明もあり、ゴブリンがどういう生態なのかが自然と理解できるでしょう。

主人公は中肉中背ながらゴブリン退治に特化した技能をもち、基本的にはソロで巣穴の攻略(=巣穴の中のゴブリンを皆殺し)可能な人物です。

この主人公に女プリーストがメインで加わり、そこからサブレギュラー的なキャラクターが加わってと、ソロからパーティーになっていくようです。

設定もキャラクターも物語も他の作品より一段上で、買っても損をしない作品です。

絵柄

キャラクターの顔の描写に多少の古さを感じますが、すぐに気にならなくなります。

なぜならキャラクターの装備の緻密さ、背景の描写、アクション、なによりゴブリンの表現が素晴らしく、1コマの完成度に目を奪われるためです。

それだけに没入感も凄まじく、集中して全冊読んでしまう程です。

魔法

ゴブリンスレイヤーの世界には魔法や神の奇跡が存在しますが、基本的には剣の時代という感じです。

なぜなら、魔法の回数制限がかなり厳しいようで、初心者は2,3回魔法を放てば打ち止めという状態だからです。

対ゴブリンに関して言えば、相手は数で押し込んでくるのですから、よほど効果的につかわなければすぐに魔法使いや僧侶は押し潰されてしまいます。

実際、魔法使いが数で簡単に押されて潰され、レイプの後に殺されるという場面が冒頭にあります。

ファンタジー作品ですが、その世界で実際に起こりうる状況が描かれており、それがリアリティーの強化に繋がっているのでしょう。

『ゴブリンスレイヤー』のKindle予約情報

6巻が2018/12/13に発売されました。

『ゴブリンスレイヤー』のKindle新刊既刊情報

最新巻6巻
発売日2018/12/13
次巻7巻
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魔法少女特殊戦あすか

魔法少女ものの中では異質な、魔法少女が世界を救ったあとのお話です。

とはいえ結局のところ戦いが続いているので、世界を救ったあとという前提をあまり感じないのですが。

アクションが主体でグロが頻繁に入り、物語自体はシリアス展開が多くを占めるので、暗めの内容です。

魔法力の損耗を防ぐためにまず銃器で攻撃を行うなど、戦術的な部分で魔法少女以外がある程度の対抗手段を獲得している点も特徴といえるでしょう。

この状態で必殺技的なものを叫ぶのに違和感がありますが、この違和感こそが魔法少女が世界を救った後にも闘い続けていると感じられる部分なのだと思います。

お風呂のシーンやレズっぽいキャラクターの存在、下着がこれでもかとよく見えるアングルなど、女主人公もののお約束的なものは完備です。

ただし、敵方にモブの女性がレイプされるシーンもあるので、単なるお色気シーンが差し挟まれているわけではありません。

絵柄

顔の描き方のせいか、やや古めの絵柄に見えます。

しかしながら、デッサンが崩れることはあまりなく動きもしっかりと表現されているため、すぐに引き込まれて絵柄のことは気にならないでしょう。

私は銃器の知識がないのでわかりませんが、おそらく資料に即した造形や使用方法で描かれているのではと思いますので、小物の描写もしっかりしています。

トラウマの多さ

登場人物の多くがトラウマを抱えて行きており、回想シーンでそれらを見ることになります。

魔法少女ものでは敵が主人公の家族を害するという掟破りはまずやりませんが、この作品ではそんなことはなく、効果的に残虐な方法を用いてきます。

回想シーン以外でもあまり救いがない(モブの死亡率がかなり高い)ので、明るめの作品が好きな場合はお勧めできない内容です。

グロテスク表現

既に触れていますが、グロが結構あります。

基本的に敵方が一般人を虐殺するので、四肢をもいだり、内蔵をぶちまけたりという場面を目にします。

アップになる場合もありますが、モブの場合は背景にとけ込むようにやや遠めのアングルからというのが多いように感じますので、その意味ではまだ大丈夫といえるかもしれません。

主役のあすかが斬撃系の魔法を使うため敵が両断されて断面が見えるというものありますが、銃や薬物や打撃などの魔法(といいますか魔法で効果を付与された攻撃です)を受けた敵全般が攻撃に応じた損壊を受けるので、ダメージ描写としてのグロは程度の差はあれどずっと続きます。

『魔法少女特殊戦あすか』のKindle予約情報

9巻が2018/12/25に発売されました。

『魔法少女特殊戦あすか』のKindle新刊既刊情報

最新巻8巻
発売日2018/7/25
次巻9巻
発売日2018/12/25
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