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最果てのパラディン

ファンタジー世界の転生ものではありますが、全体を支配する雰囲気が独特な作品です。

タイトルの印象もあると思いますが、全体的に落ち着いていて「黄昏の時代」のようなことが浮かぶほどです。

登場人物は絞られていますが、読者にも明かされない背景をもったままのため具体的な掘り下げがスロ―ペースです。
しかしながらその状態で展開される日常の場面が静かに積み重なっていて、後にくるであろうカタルシスのための準備に思えてきます。

それを感じてしまうと、日常の場面の一つ一つが大切な思い出の一場面にも感じられ、結果として独特の世界観を作っているのでしょう。

派手さはそれほどないですが(派手な演出もありますがそれすら全体の雰囲気にのまれている印象です)、作品の全体像自体が持つ影響力が強い珍しい作品です。

異世界転生ものでハーレムやら無双やらに飽食気味の方には特におすすめできそうです。

『最果てのパラディン』の特徴

  • 少ない登場人物
  • 静かな日常と思い出
  • 当初は明かされない背景

『最果てのパラディン』の絵柄

デッサンが狂うこともなく安定してこうレベルの絵です。

表紙自体がイラストとして完成されていますが、中身も相応の絵だと思って間違いありません。

アクションがだめということではないのですが、作品の影響か静かな場面の絵が特に良く雰囲気を十分に味わえるでしょう。

『最果てのパラディン』の見所

見所はやはり「世界」でしょう。

彼らがどこで、どういう背景を持ち、何を考え、どのように行動しているのか?ということが作品世界をしっかりと形作っています。

それらが絵やセリフから存分に感じられ、作品に引き込まれるほどに読者側がいろいろと想像してしまうことになります。

結果として描かれている以上の物語を読むことができるため、どれか1つの要素いうよりは、作品世界そのものが見所と言えます。

『最果てのパラディン』のKindle予約情報

2巻が2018/10/25に発売されました。

『最果てのパラディン』のKindle新刊既刊情報

最新巻2巻
発売日2018/10/25
次巻3巻
発売日情報なし
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黒の召喚士

異世界のチートものですが、画力と話の構成が上手く、軽目で楽しめる作品です。

自分にマイナスの設定を課すことで過剰なチートを得るというタイプですが、そのマイナスに「記憶」を選んだため、転移ものであるにかかわらず転移前の状態がないも同然になっている点が特徴です。
見方をかえれば、異世界転移ではなく単に異様に強い現地人の物語ともとれてしまいます。

チート能力の他に転移を行った女神を仲間にしているなどお約束的な部分が目に付くこともありますが、初期においては適度な突っ込み役と程度の存在なのでまだ良いように思います。

タイトルにある通り「召喚士」なのでモンスターを手駒に加えていき、そこがやはり面白さの1つだと思います。主人公以外が活躍する場面が見られますので。

ただし召喚というより従属という感じで、某ボールを投げて対象を捕まえるゲームのような仕組みに思え、「別の世界から何かを呼び出して用いる」というのを想像すると違和感があるかもしれません。

基本的に戦闘メインらしく、そのあたりの割り切りが読みやすさに繋がっていると思います。
話が進むに連れて妙に戦闘狂(バトルジャンキー)と強調する場面が多く、キャラクターの特徴付けのためとはいえ何度も繰り返されると辟易する部分もあります。

具体的な描写はほぼないものの2巻にてセックスシーンがでてきます。
鈍感主人公ではないので流れ的に違和感もすくなく嫌な感じは受けませんが、そこまでの必要性も感じませんでした。

「黒の」と付くあたりに中2感が強いですが、その点はあまり気にせず気楽に読めて楽しめる作品だと思います。

『黒の召喚士』の特徴

  • 転移物なのに転移前の記憶がない主人公
  • モンスターを引き連れての活躍
  • 勢いのある戦闘シーン
  • 敵対者は必要に応じて命を奪い、後悔などはなし
  • 転移を行う女神も共に行動

『黒の召喚士』の絵柄

絵柄に特徴もありつつデッサンに狂いもなく、アングルの変化にもきっちり対応していて上手い絵です。

簡略化が強いですが手抜きにはみえませんし、むしろ背景やアクションシーンの効果描写を加味すると丁度良い人物表現に思えます。
頑張りすぎてごちゃごちゃしてしまい見づらくなった作品はわりと多くありますので。

対して質感の描写は少し微妙です。
医師や布や金属等の表現が弱くみえ、それらの存在感が薄く感じます。

とはいえ問題に思える程ではなく、充分に商業レベルだと思いますので安心して購入できます。

『黒の召喚士』の見所

「モンスター」が見所です。

せっかくの召喚ものなので、やはりモンスターの成長や関係性の変化などが見所でしょう。

戦闘メインなだけあって強者対主人公というだけではなくなるため場面に起伏も生じますし、この起伏が作品を飽きさせない要素になりえます。

残念なのは無数のモンスターを引き連れるようなものではなく、強い固体の少数精鋭になりそうな点でしょうか。

いろいろなモンスターが見られるという楽しみはあまり期待できないかもしれません。

『黒の召喚士』のKindle予約情報

2巻が2018/11/25に発売されました。

『黒の召喚士』のKindle新刊既刊情報

最新巻2巻
発売日2018/11/25
次巻3巻
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やわらかな鋭角

社会派の記者ものですが、ミステリーぽいもののオカルト系です。

過去の災害(というか事件というか)や主人公と妻の関係なども絡めつつカルト宗教の実態を探る、というのが当初見えるストーリーラインですが、潜入取材中にそのカルトの「神様」に関する絵を見たことでオカルト方向に流れていきます。

この「神様」が単なる精神的な空想ではなさそうで、社会派の漫画ではなくオカルトスリラーという位置づけがふさわしいでしょう。

ただし、現代の社会人が主人公のため、登場人物や物語の背景には現実感が強くその意味では「社会派」は外せません。

ファンタジーやSF、過剰なエロポーズやハーレムといったもの以外の、現代が舞台で大人が主役の漫画を読みたい方にはおすすめです。

『やわらかな鋭角』の特徴

  • 社会派オカルトスリラー
  • 記者が主人公
  • 過去のトラウマや辛い経験
  • カルト宗教とその神様

『やわらかな鋭角』の絵柄

中年男性もやや女性的な雰囲気が残る独特の絵柄ですが、しっかりした絵で描かれています。

作品的に人間の内面を除くという部分がありますが、表情や仕草に内面を語らせようという意図も見え、表情の作り方や見せ方に工夫が多く見られます。

背景もしっかりしており、現代の街並やオフィス内などもちゃんと描いていてレベルが高いです。

『やわらかな鋭角』の見所

「現代的な登場人物」が見所です。

主人公を含め、現代で職を得て活動している大人ばかりですから、現実世界のドラマのように人物に存在感があります。

それぞれの背景が全て語られることはないでしょうが、垣間見える部分が想像を刺激しますし、それがさらに厚みを持たせています。

オカルトに流れているので人間ドラマとまでいえませんが、人間の弱さや儚さなど登場人物自体に興味がもてるはずです。

『やわらかな鋭角』のKindle予約情報

なし。2巻が2018/4/13に発売されました。

『やわらかな鋭角』のKindle新刊既刊情報

最新巻2巻
発売日2018/4/13
次巻3巻
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無職転生 ~異世界行ったら本気だす~

異世界もののなかでも初期のものかと思いますが、色々と詰め込みつつもまとまっている作品です。

主人公は転生であり、赤ん坊の状態からスタートします。
そのため異世界ので人間関係を子供が成長する期間で構築していくため、関係性に厚みがでてきます。

勇者召喚的なものではないですが、神らしき人物からの接触が切っ掛けで物語が展開していく場面もあり、なんらかの使命を帯びているのだとは思います。

特筆すべきなのは、転生前の主人公の姿がそれなりの頻度で登場する点です。

転生後は美男子ですが、転生前はいわゆる「キモオタデブメガネ」という形でギャップが激しく、転生前の姿が登場することで以前の人生があった事実を再認識させれて、物語との距離感が微妙に保たれている気がします。

他の作品では転生前の姿はぼんやりだったり特徴のない描き方をしていますが、それは転生前の印象を薄くして「転生後の主人公のイメージを崩さない」ためで、無職転生の描き方とは違います。

物語は魔法の才能と知性に長けた主人公が動き回る話になりますが、単調ではなく結構な起伏があります。
その起伏は主人公だけではなく他の登場人物にも影響していて、シリアスなシーンの必要性にも通じています。

異世界ものは「明るいだけの物語」「暗いだけの物語」と極端なものが多い印象ですが、無職転生は明るい場面も暗い場面もあり作品として非常にまともな作りです。

異世界転生ものに興味があるならば一度読んでみて損はないと思います。

絵柄

非常に上手いです。

1コマの書き込み量が相当で、他の異世界ものとは一線を画しています。

人物は髪や瞳の描写が繊細で、表情の作り方も感情が伝わるように描かれています。

難しいアングルでもデッサンが崩れる事はあまりなく、人物を魅力的にみせるための描き方も抜群です。

水や木々等の自然描写もしっかりしていて、迫力のある嵐のシーンも再現できるほどです。

キャラクターデザイン的には古さをそれほど感じませんが、それはおそらく服装や髪型よりも人物自体が魅力的に描かれているからでしょう。

エロ方向の描写

エロ方向の描写は割とあります。

主人公がそれなりに下心満載なので、スカートの中を覗こうとしたり、巨乳キャラの胸を凝視したりと、割とストレートに描かれています。共に旅する女の子にエロい視線を向けるのも度々です。

描き方も、胸や尻や足(わりとこれが多い気がします)を強調するアングルが多用されますし、肉感的な描き方もされているのでエロさはしっかりあります。

多少驚くのは、主人公が転生した先の家族(父・母・メイド)内のいざこざで、父とメイドが不倫して子供ができるというシーンがある点です。

小さい子がいる家庭で不倫というのをよく描いたなと思いますが、この子供は後に登場しますし何らかの役割があるのかなとも思います。

主人公が子供なので主人公絡みでは「スケベ」程度の表現ですが、一応エロい表現がある点は気にした方がよいかもしれません。

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のKindle予約情報

9巻が2018/10/23に発売されました。

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のKindle新刊既刊情報

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発売日2018/10/23
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最強の職業は勇者でも賢者でもなく鑑定士(仮)らしいですよ?

異世界転移もので、勇者そのものではないもののそのグループに属する主人公、という感じです。

同時に転移させられた現実世界の知人もいますが、その人達と殺し合う的な展開はなさそうなので(予想)、殺伐とした感じではありません。

異世界の設定の影響もありますが、主人公は身長が低く童顔で「美人のお姉さん」のようなセリフを一言目に発する人物なので、「ショタとお姉さん」的な描写が出て来ます。

が、メインキャラの女性は年下というかさらに子供のようで、メインメンバーの中でもショタ位置ではないよです。

チートスキルの「鑑定」ですが、実際には物語中に主人公自身もつっこむほどに複数のチートスキル所持でスタートします。

戦闘系ではないので「チートスキルでなぎ倒す」ということではありませんが、直接攻撃以外の部分がチートかつ便利すぎて「なんでもできるスーパーマン」になりそうです。

少し変わっているのは以下の点。

  • 勇者が事情により奴隷に身をやつしている
  • 賢者も事情により奴隷に身をやつしている
  • 主人公が勇者と賢者を買い取る

勇者が別に存在していて、その勇者を所有する形(あくまで奴隷状態で出会ったための形式上ものしょうが)はあまり見ないのではないでしょうか。

とはいえ、勇者よりもチートでさらに強くなるような主人公なので、勇者がいたからなんだという感じではあるのですが。

異世界ものとし無難だけれどいくつかの点に特徴がある、というところから、異世界ものが好きな方には進められると思います。

なお、勇者が少々子犬的と言いますか懐き方が微妙に気持ち悪いレベルで、BLとはいいませんが主従的な関係性とは別のものを感じさせる点が気はきになります。

絵柄

商業レベルで可もなく不可もなくという感じで、絵柄の特徴を挙げるのが難しい絵です。

デッサンに大きな狂いはなく、デフォルメの顔も良い感じで、背景もそれなりで。

一応人物は可愛い系なので皺のある老人や彫りの深い顔などは苦手な印象で、背景がやや単調というのはあり、少し安っぽい感じは否めません。

が、他の作品に比べて特に劣る感じはなく。

無難な絵だと思います。

神様

転移をさせた神様は気さくな神様で、少し物語が進むと本人と直接頭の中に声が届く形で話始めます。

頻度は多くないのですが、状況自体をかなり操作しているようで物語への関与度はかなり高いようです。

『最強の職業は勇者でも賢者でもなく鑑定士(仮)らしいですよ?』のKindle予約情報

2巻が2018/10/24に発売されました。

『最強の職業は勇者でも賢者でもなく鑑定士(仮)らしいですよ?』のKindle新刊既刊情報

最新巻2巻
発売日2018/10/24
次巻23巻
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月が導く異世界道中

異世界ものですが、召喚されてからほぼすぐに召喚に関わった神から酷い目に合わされてはじまります。

人間の他にも亜人が暮らしている世界で、人間優遇の神様から「人間と話す事は許さない」と定番の言語能力を与えられず、しかしながら人間以外なら良いと亜人と話す言語能力を与えられることになります。

最初にヒロインぽく登場するのがハイランドオーク(いわゆる豚に似た顔を持つオーク)で、よくある「成長したら人間のすがたに」ということもなく(3巻時点ではですが)、オークの少女として登場し続けというのも変わっていると思います。

他のヒロインぽいキャラクターも龍やら蜘蛛やらが本来の姿ですが、一応こちらは設定上の理由から人型になっています。

しかしながら、主人公は人型前の状態を見ているわけで、元蜘蛛という点を理由に明確に拒否という場面は何度も見かけます。この辺りのやりと取りも新鮮な展開なのでおもしろく読めます。

なお、チート能力はかなりのチートですが、授かった経緯が経緯のためチートで何が悪いという感じで読めてしまいます。

開拓もの

物語が進行すると亜空間に出入りすることになります。

その亜空間に亜人としてオークやドワーフ、アルケー(半分人型半分蜘蛛のような姿でちょっと気持ち悪い)などを住わせて街を作るという展開が平行して描かれます。

この亜空間はどこにでも出れる訳ではなく、イメージ的には入り口と出口はほぼ同じ場所のため、亜空間を内を移動して遠くに転移的なものはできない模様です。

この点も珍しい設定かもしれません。

それほどのんびりではない

「異世界道中」という単語や表紙の飲み食いする雰囲気から「のんびりとした放浪の旅物語」を想像していたのですが、そういう要素はあれど少なく、割とエグい展開があります。

例えば、借金をした代償に薬を打たれて買春させれる女冒険者なども出来てきます。

ほかの作品では軽く匂わせるか事前に救出しそうなものですが、この作品では精神的にやられた状態での救出(治癒されて元気になりますがそれはそれでエグいといいますか)される、といった具合です。

絵柄

原作からの制限もあると思いますが、絵柄は正直微妙です。

下手と感じるレベルではないのですが、軽いというか、薄いというか、強い魅力は感じませんでした。

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5巻が2018/10/25出版されました。

『月が導く異世界道中』のKindle新刊既刊情報

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