原作は小説で銀河英雄伝説と同様にスペースオペラの名作であり相当古いのですが、この作品は2013年から開始されたコミカライズです。
テーマはボーイミーツガールといえるかもしれませんが。
絵柄は今時のものであり質も高いので、原作がいつのものであれ古さは感じないでしょう。
SFの宿命ともいえますが設定が非常に複雑であり、それを説明するために文章がかなりの比重をしめており、しかも読み飛ばすとわからなくなるので気が抜けません。
原作が小説のため物語世界が人物含め綿密に設計されているためちゃんとしたSFマンガを読みたい方におすすです。
『星界の紋章』の特徴
- 架空でありながら重厚な設定を持つ世界
- 宇宙空間での生活
- 宇宙での単艦戦や艦隊戦
- 壮大なスペースオペラ
- 貴族の少女と元平民の少年
『星界の紋章』の絵柄
非常に上手い絵を描いています。
繊細な部分だけでなく大胆な部分もあり、全編見応えがある絵といえます。
主役の1人であるアーヴ貴族の少女「ラフィール」をはじめ、女性は美しさを基本に可愛らしさが表現されていますし、男性も年齢に応じた顔の表現しっかりしています。
反面、宇宙での艦隊戦や戦闘描写がかなり分かりづらくなってしまっています。
どちらがどちらなのか分かりにくく、砲撃の着弾の表現なのか戦艦の動作表現なのかも分からず、絵解きのようなことをしなければなりません。
艦艇同士の戦闘以外は問題ないのですが、戦闘含めての物語なのでこの点はマイナス要因です。
『星界の紋章』の見所
「スペースオペラ」が見所です。
壮大な物語で宇宙が舞台という漫画は少ないので、貴重な作品といえます。
単に宇宙が舞台の作品ではなく、宇宙に住む人々やその文明などが物語の場面毎の時点で切り取られたかのように描かれるため、大きな歴史の一部を垣間見ているように感じられます。
こういった宇宙を舞台にした大きな物語性はスペースオペラの醍醐味ではないでしょうか。
『星界の紋章』のKindle予約情報
6巻が2018/12/12に発売されました。
『星界の紋章』のKindle新刊既刊情報
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