書名 | 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ |
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著者 | フジカワ ユカ (著), 理不尽な孫の手 (その他), シロタカ (その他) |
掲載誌 | MFコミックス フラッパーシリーズ |
出版社 | KADOKAWA / メディアファクトリー |
発売時期 | 紙媒体と同時 |
異世界もののなかでも初期のものかと思いますが、色々と詰め込みつつもまとまっている作品です。
主人公は転生であり、赤ん坊の状態からスタートします。
そのため異世界ので人間関係を子供が成長する期間で構築していくため、関係性に厚みがでてきます。
勇者召喚的なものではないですが、神らしき人物からの接触が切っ掛けで物語が展開していく場面もあり、なんらかの使命を帯びているのだとは思います。
特筆すべきなのは、転生前の主人公の姿がそれなりの頻度で登場する点です。
転生後は美男子ですが、転生前はいわゆる「キモオタデブメガネ」という形でギャップが激しく、転生前の姿が登場することで以前の人生があった事実を再認識させれて、物語との距離感が微妙に保たれている気がします。
他の作品では転生前の姿はぼんやりだったり特徴のない描き方をしていますが、それは転生前の印象を薄くして「転生後の主人公のイメージを崩さない」ためで、無職転生の描き方とは違います。
物語は魔法の才能と知性に長けた主人公が動き回る話になりますが、単調ではなく結構な起伏があります。
その起伏は主人公だけではなく他の登場人物にも影響していて、シリアスなシーンの必要性にも通じています。
異世界ものは「明るいだけの物語」「暗いだけの物語」と極端なものが多い印象ですが、無職転生は明るい場面も暗い場面もあり作品として非常にまともな作りです。
異世界転生ものに興味があるならば一度読んでみて損はないと思います。
絵柄
非常に上手いです。
1コマの書き込み量が相当で、他の異世界ものとは一線を画しています。
人物は髪や瞳の描写が繊細で、表情の作り方も感情が伝わるように描かれています。
難しいアングルでもデッサンが崩れる事はあまりなく、人物を魅力的にみせるための描き方も抜群です。
水や木々等の自然描写もしっかりしていて、迫力のある嵐のシーンも再現できるほどです。
キャラクターデザイン的には古さをそれほど感じませんが、それはおそらく服装や髪型よりも人物自体が魅力的に描かれているからでしょう。
エロ方向の描写
エロ方向の描写は割とあります。
主人公がそれなりに下心満載なので、スカートの中を覗こうとしたり、巨乳キャラの胸を凝視したりと、割とストレートに描かれています。共に旅する女の子にエロい視線を向けるのも度々です。
描き方も、胸や尻や足(わりとこれが多い気がします)を強調するアングルが多用されますし、肉感的な描き方もされているのでエロさはしっかりあります。
多少驚くのは、主人公が転生した先の家族(父・母・メイド)内のいざこざで、父とメイドが不倫して子供ができるというシーンがある点です。
小さい子がいる家庭で不倫というのをよく描いたなと思いますが、この子供は後に登場しますし何らかの役割があるのかなとも思います。
主人公が子供なので主人公絡みでは「スケベ」程度の表現ですが、一応エロい表現がある点は気にした方がよいかもしれません。
『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のKindle予約情報
9巻が2018/10/23に発売されました。
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